数を数える悩み
パーツカウンターの選び方-ポストコロナの数を数える悩み(2)
|カメラ式パーツカウンターとは?
● カメラ使用の有無
CCDであれ、CMOSであれ、まずカメラを使っていなければ「カメラ式」とはうたえません。レーザー型パーツカウンターでは「カメラ式」とは称することができません。カメラは自分が見たもの、カメラが撮影できたものを画像処理します。被写界深度と視野が重要です。レーザー型のように「追いかけて」過負荷になることはありません。
● CMOSとCCDラインスキャンカメラの違い
両者には量子効率等の差は大きいのですがあまり重要ではありません。各々見る対象が異なるからです。当社のCMOSタイプは0.3ミリのパーツを1秒間に1,000個処理可能です。CCDではできません。しかし、当社のCCDタイプは300ミリなどの「幅広い視野」を持つことが可能で高速に並列処理できます。より大きなパーツをフィーダー上で広く散らして、滝のように流しながらのカウントが可能となります。2つともほぼ同じようにシルエット画像を処理しています。
●画像処理とは何?
カメラ式は落下するパーツのシルエットを読み込んでアルゴリズムで処理しています。
捉えたシルエットをフィルターで細かいものゴミを処理して、ゴムの輪のように包みます。アルゴリズムが見ているものは人間が見ているものとは全く異なります。輪っかで包んだ後に、その面積、包絡度(包んだ輪っかの度合い)、周囲長、周囲長面積等のファクターを計算、ナンバリングします。
●製品定義の難しさ
この図をご覧下さい。カメラがこの画像を捉えたとします。右の群は見る角度によってシルエットが大きく異なります。光センサ型はただ光を遮れば良かったのですが、カメラは画像を処理しなければなりません。形状が複雑なパーツは「定義」が難しくなります。カメラは人が見ているようには見ていません。従来のパーツカウンターはこの定義を「面積」や「パラメーター数値」として表示していました。正品を設定するときに数字だけで「定義」を決めるのは大変困難です。
●「学習」が定義を助けます!
当社のカメラ式パーツカウンターではAIが「学習機能」を搭載して、この面倒な正品定義をお助けします。
● カメラ式パーツカウンター:ビジョンカウンター
2種類あります。CCDラインスキャンカメラとCMOSラインスキャンカメラです。カメラ式は基本的に落下するパーツの「シルエット」を画像処理してナンバリングします。CMOSタイプは1秒間に33,000回のシャッタースピードを持ち、分解能が65.5ミクロンと微細です。CCDタイプはシャッタースピードは約12,000回で分解能は150ミクロンです。
*CMOSタイプ:2方向ミラー分光画像処理型カメラ式パーツカウンターGEN型です。落下するパーツを1つのカメラが2方向から見て画像処理します。従来重なったパーツを正確に2個と判断できます。内藏フィーダーは1本です。
*CCDタイプ:4台フィーダー内藏ビジョンカウンターVC-200型です。姿勢制御スロープにパーツを落として、パーツの姿勢を安定させて画像を捉えます。5ミリ以上の大きなパーツで4台のフィーダーで流した方が制御しやすいパーツに向いています。
|パーツカウンターの選び方のポイント
パーツカウンターはその能力に差があります。ご予算と使い方によってパーツカウンターを選びます。
● 何をカウントするか?
カウント対象によってカウンターを選択します。微細なパーツでしたら2方向ミラー分光のGEN型がベストです。形状が複雑なプラスチックパーツや端子類はVC-200型がベストです。
● 何個に小分けするのか?
比較的1個~10個等の数の少ないカウントには光センサ型や光膜センサ型が向いています。ちょんちょんとパーツ落とすだけです。カメラ式より価格がお安いからです。カメラ式でもスワロフスキーのようなジュエリーパーツは「GEN型」パーツカウンターで5個、19個等のカウントが可能です。パーツの単価が高かったり、人件費の問題で費用対効果が望めるのであれば、カメラ式をお勧めします。
カメラ式のパーツカウンターは比較的数が多いカウントに適しています。
● 欲しいカウントスピードは?
光センサ型は全て1個1個カウントするので、1秒間にせいぜい3~5個しかカウントできません。カメラ式は1秒間に50個でも1,000個でもパーツによって可能です。フェライトビーズを1秒間に1,000個カウントした実績があります。カメラ式のパーツカウンター、GEN型とVC-200型は圧倒的なスピードを誇ります。
● 精度は?
パーツカウンターで精度は100%ではありません。光センサ型で1個1個落としかないですが、パーツが重なったときは2個が1個となります。レーザ型、ビジョンカウンターカメラ式ともマイナスカウント防止のバイアスを持っています。全てのパーツカウンターは新d脳フィーダーないしコンベヤでパーツを供給します。2個くっついていたり、フィーダーの先端に数個並んで落ちればプラスになります。必ず誤差が発生します。
● パーツの供給方法は?
パーツカウンターにとってパーツの供給方法がとても重要です。カメラの視野にパーツを「安定定量供給」出来なければ、どのカウンターもその能力を発揮できません。カウンターをフルに活用するには、必ず「安定定量供給」させないとなりません。
● ご予算は?
価格的には一番安いのが光センサ型です。その次に光膜型、レーザ型となり、カメラ式はそれなりに高価です。パーツの単価が低いと費用対効果を考えると、価格の低いカウンターを使用せざるを得ないです。100個で計30円となれば、フィーダー式計量機か光センサ型しかありません。パーツの単価がそれなりであれば、カメラ式のパーツカウンターでも十分元が取れると思います。特に作業員が1名省力化できれば、1,000万でも合うと思います。
● 結局、何が最適なの?
これが一番悩ましいです。
* とにかく単価が低いパーツは何にしても光型です。それ以外は費用が合いません。
* 単価が安くとも、数が1万個や5万個、10万個となれば、量的カウントにはカメラ式のパーツカウンターが絶対的に有利です。
* 0.3㍉や0.5㍉等の微細なパーツのカウントは分解能が65.5ミクロンのカメラ式GEN型でないとできません。これが圧倒的な力を持っています。
*小指の爪以上大きさのパーツなら4台の振動フィーダー搭載VC-200型が最適です。
* パーツは何百、何千とあると思います。どのカウンターにしても実際に流してカウンテストトしてみないと分からないです。どう最適化するかが各々機械の性能を引き出すことと同義となります。
【まとめ】
パーツカウンターは被計数物の供給方法、機械の内部の構造の設計等でまったく異なっています。正直、最終的なご予算から出発して何をしたいのか。人手不足を補うのか、簡便さを重視するのかで考えた方が早いです。そこがしっかりとしていれば、御社の現場に適したものを選ぶことが可能です。結局、パーツカウンターも計量機も最終的には現場の使用でカスタマイズしないと使えるような機械になりません。テレビや冷蔵庫をカタログから選ぶような装置ではありません。是非メーカーに相談してみて下さい。
次回は最先端のカメラ式のパーツカウンターをもっと詳しく解説します。
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